Cooking memo

   冷やし素麺・鳥越俊太郎バージョン

以下は、「文藝春秋」2010年9月号より転載させていただいた。

そうめんのゆがき方は”秒殺の間”とも言うべきタイミングが大切である。
そうめんをゆがきを始めたら決して現場をハナレテはダメである。
沸騰させ頃合いを見計ってすぐに水にさらし、熱を取ったところで氷水の鉢に浮かべるのだが、その時そうめんは堅すぎても柔らかすぎてもダメ。
時折ズルズルに柔らかくなったそうめんを出すお店とか知人とかがいるが、コシもなんにもないグニュグニュのそうめんを口にした途端、一瞬だけど殺意を覚える。
そうめんの価値をよくも台無しにしてくれたなぁと恨み節を胸中に覚えるからだ。
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最後にそうめんの食し方のポイントを一つ。
そうめんは酢醤油ににんにく、ショウガ、万能ネギを散らして食するに限る。