自彊術memo-1    
 顔こすり

 1.指引っ張り    
指引っ張り
・ 10本の指を根元からしっかり(滑らさないで、)引っ張る。  指先にツボあり。(右図)
 第1関節
・ 指の第1関節を順に押す。
関節を取り巻き、関節包という線維性の膜がある。その内面には滑膜があり、滑膜細胞が滑液を関節に分泌する。滑液は潤滑油であると共に、血管がない関節円板や骨の表面を覆う表層線維層に栄養を運ぶ。関節包に強い圧力が掛かると気泡が発生・消滅((Cavitation)し、その衝撃音の共鳴でポキ ポキ音が鳴る。関節包のさらに外側には靭帯がある。靱帯は関節の骨と骨を繋ぎ、関節がずれるのを防ぐ。
指こすり 40
・ 40回こする。顔のツボ




 2.顔こすり  ・・・上から下へ (各20回)

顔こすり
・ デコ 20回
・ 
・  
目から鼻へ

 頬っぺ
・ 頬を20回ずつ擦る。
頭・首のツボ





 )   10,9,1
・ 耳全体を20回擦る。

耳は全体にツボがあるので、擦り、揉む。
(上下10回): 人差指と中指で挟んで擦る。
(全体 9回): 耳全体を掌で擦り、揉む。
(耳朶 1回): 最後に耳朶を引っ張る。


 
・ 首を後から前へ20回擦る。

 
・ 首の後も20回擦る。



 
・ 胸の前を20回擦る。

   胸のツボ(乳中ニュウチュウ、神封シンプウ、歩廊ホロウ、・・・?)

ココまでの「こすり」もアチコチのツボを刺激していたのですが、今からは、
顔のツボ押しです。 ツボは全身に2000ヶ所以上もあるとのこと。

 3.顔のツボを押す    

 
太陽のツボ        前回し10回、後ろ回し10回
・ 太陽のツボに人差し指を当て、前回し10回、後ろ回し10回。
  続いて、太陽のツボを親指と人差し指で(上下に挟んで)
  前に10回、後ろに10回、回してツボを揉む。
 【太陽のツボ】 眉尻と目尻の真ん中3cm後ろ
  ”こめかみ”の気持ち目尻寄り。  別名「眼医者ごろし」
           (目から鼻へ)
 迎香
迎香ゲイコウのツボに人差し指を当て、奥に向かって6回押す。

【迎香】 鼻翼の傍らで鼻から唇へ流れる溝の中。鼻疾患には必須。
 迎香:小の最も出っ張ったところの、つけ根の位置にある凹み。


           頬骨
・ 頬骨の下に沿って指を滑らせ、一番凹んでいるところに親指を当て、内側から外側に向かって4ヶ所押す。3回繰り返す。   頬骨の下から親指で頬骨を持ち上げるように 強く押す。

(美容のツボ:目尻の端からまっすぐ指先を下ろしていくと、頬骨にあたる。頬骨の下側の縁が顴りょう(カンリョウorケンリョウ)のツボ。指先をツボに当て、押し上げるよう にマッサージするんだとか。)


地倉
・ 人差し指で元の両端を6回押す。

  地倉チソウの取穴シュケツは、口角の外1cmに取る。



 4.耳と首の後を押す    
・ 人差し指で、@完骨、A聴会チョウエ、B聴宮、C耳門ジモンを順に押す。3回繰り返す。
・ 耳の穴に人差し指を、6回。  (耳の穴揉み)
難聴治療 耳門(じもん)、聴宮(ちょうきゅう)、聴会(ちょうえ) 【完骨】耳の後ろの骨の膨らみ・乳様突起の一番下のトンガリの指1本分、後
 【聴宮】:耳の穴の入口のトコロの出っ張り・「耳珠ジジュ」の
  横1cm
。押して骨の凹みが感じられるところ。
 【聴会】:聴宮の下1cm。口を開けた時にできる凹み。
  押すと深く入る。
 


 【耳門】:耳珠の上1.5cm。珠上ジュジョウ結節の前。なお、結節とは”盛り上がった肥厚部”のことで、耳の2つの結節の内、上の小さい方。殆んど筋肉がなく、直下に動脈が通っているので、指で触れると血管の拍動が伝わる
  聴会、聴宮、耳門の3つは並んでいるが、全く別の経脈の経穴であり、耳鳴り、難聴に効果の高いツボ。  なお、どうでもいいが、乳様突起の語源はギリシア語の'masto-'(乳)。


 (風池のツボ)     (天柱)
風池フウチのツボを親指で6回押す。 《Op》 おまけに、天柱も6回押す。
 風池】 乳様突起の後の凹み。髪の生え際。盆の窪(後頭部と首の境目の凹み)と耳朶の中間で一番凹んだトコロ。
  風邪の初期の頭痛や熱の調節に効果あり。「風」:風邪、「池」:池。

 【天柱】 風池より少し内側、脊柱側。僧帽筋のキワ。髪の生え際。 頭部を支える柱。凝りや肩凝りからくる頭痛(緊張型頭痛)に効果あり。

肩甲挙筋】 6x4 肩こり

首の後ろの左右にある太い筋・肩甲挙筋を中指と薬指で上から下に向かって(6ヶ所くらい)押しながら揉む。(4回)
肩甲挙筋 ケンコウキョキン:肩甲骨を引き上げる筋肉。僧帽筋の下を走るインナーマッスルで、頸椎と肩甲骨をつなぐ。僧帽筋上部線維の働きを補助し、肩甲骨を引き上げる。肩甲挙筋の緊張に伴い肩こりが出やすい。

肩胛骨 : 肩に一対あり、後方から肋骨を覆っている三角形状をした大型の骨。
頸椎 :脊椎の中でも最も可動性が高い。


 【アウターマッスルとインナーマッスル】
・ アウターマッスルは、筋肉が比較的大きく、身体全体や関節を動かす際の動的動作で働く。
・ インナーマッスルは、アウターマッスルに包まれるような状態で骨に近い部分に存在し、筋肉が比較的小さく、動的動作時の姿勢制御に加え、静的動作(パソコン・テレビ・読書など)の際に姿勢維持の役割を担う。姿勢保持筋とも呼ばれる。
・ 左図では僧帽筋がアウターマッスルで、他は全てインナーマッスル。
・ インナーマッスルは、慢性的な肩こり・腰痛の直接・間接的な原因のみならず、猫背などの姿勢不良や眼精疲労・頭痛・不眠・集中力低下などのさまざまな不定愁訴の原因としても注目されている。
・ また、インナーマッスルは構造上および機能上から元々血液の循環が悪くなりやすいため、疲労が蓄積されて筋緊張の続いた状態になると血液の循環は非常に悪くなり、筋肉の緊張・疲労が恒常的に持続する悪循環に陥りやすい。
・ その結果、本来、動作筋として働くアウターマッスルが姿勢保持的にも働く結果となり、頚→肩→背中→腰などにおよぶ全体的な筋肉の緊張・こりに繋がる。

 5.指先でたたく
 (口たたき50
口の周りを指先で交互に50回くらいたたく。 (下の番号は前掲「顔ツボ図」の図中番号)
 1 禾りょうカリョウ:鼻水・鼻づまり。鼻下の溝の横、[人中]と同じ水平線にある。
 6 地倉チソウ:歯痛、顔面神経痛。唇の両端外側にある。
21 人中ジンチュウ:別名を水溝スイコウ。顔面各部の疾患。鼻柱の下、溝の上方にある。
22 齦交ギンコウ:蓄膿症、歯ぐきの腫れ。口の中、上唇と上歯ぐきの間、上唇小帯中にある。
24 承漿ショウショウ:顔面の腫れ、歯痛、歯ぐきの腫れ。頤唇溝の真ん中の陥凹処にある。


 
頭の上を指先で交互に50回くらいたたく。
前掲「頭・首のツボ図」の如く、頭にはツボ多し。
【百会】 身体の一番高いところに「百会(ひゃくえ)」という経穴(つぼ)がある。指で押さえると、ぼんやりと陥ち込む感じで 頭の芯に響く。このツボは気持ちを落ちつかせる効果が強いので精神安定剤の代用になる。痔疾、便秘症などにも即効があり。



                          



  【 付録 1  】 腱と靱帯   脊髄と脊椎



上左図: 靱帯は関節の骨と骨を繋ぎ、関節のずれを防ぐ役割。
  (肩甲骨は靱帯によって鎖骨に吊り下げられていて、肩の骨は全て靱帯によって結ばれている。) 
     上中図: は骨と筋肉を繋ぎ、関節を動かす。
          上右図: 関節の一般的な構造。水色は関節軟骨。赤色は関節を包む関節包。
  【肩関節脱臼】 肩関節の軟骨と靱帯の構造の弛みによって生じる。

  【 付録 2  】     http://www.kusamado.com/contents/sc_baio03.htm
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・  : 腱は、(骨格)筋と骨の間を仲介する。筋肉が筋細胞と結合組織からできているのに比べ、腱は結合組織だけでできているので、伸縮性はあまりない。よって、無理に引っ張ってしまうと切れてしまう場合がある。最も知られているのはご存知のアキレス腱(踵骨腱)。アキレス腱はふくらはぎにある腓腹筋が、かかとに接続するための仲介をしている。このようにほとんどの大きな筋肉は腱を仲介として骨に接着し、動かしている。

・ 靱帯 : 
靱帯は、構造的には腱とよく似ていて、結合組織で構成されているが、腱よりもさらに密度が濃い。靱帯の役割は筋肉と骨の仲介ではなく、骨と骨の仲介。つまり関節において骨と骨が離れてしまわないように位置関係を保持する役割を果たす。我々が使うグローブも革ヒモがなければグローブとしての形が保持できない。この革ヒモが靱帯をイメージするのにぴったり。また靱帯は、関節が変な方向へ曲がらないように関節の動きを制限するという役割も果たしている。関節の許容範囲を越えて無理に力を加えると、靱帯が引っ張られ、重度であれば断裂してしまう。いわゆる「野球ヒジ」は、本来内側にしか曲がらないヒジ関節が、投球動作によって外側に反り返る力を受け続けることで内側側副靱帯が損傷した状態を指す。

 脊髄は脊椎の中を通り、全身に枝を出す。