大阪運河ツアー 1 桜ノ宮→海遊館→中之島バラ園
『山雨海風』という気に入っているHPがある。そのプロローグには次の3行が記されている。
冷たい雨に気が滅入りそうになる山の旅
風に痛めつけられ精根尽き果てる海の旅
厳しい旅ほど心に残るものである。
仮に山雨海風氏としておこう。彼は群馬県の六合村(クニムラ)に結婚後新居を構えたとのこと。標高千米のトコロにあるらしい。
カヌーのHPを通じて、5年ほど前に知り合ったのだが、まだ会ったことはなかった。
私の川の旅のページ「浪速八百八橋 土佐堀川・堂島川・安治川・尻無川」を見た彼が、このコースに興味を持ち、漕いでみたいと言った。
それで、よく似たコースを2005年の晩秋のよき日に二人で漕いだ。
下の地図は、山雨海風氏がGPSで作成した航跡図である。
なお、彼の今回のページ 『大阪運河ツアー』 も是非ご覧下さい。
【スタート・桜宮公園】
2005年11月19日(土)7時過ぎに、帝国ホテル大阪の大川の対岸で集合することにした。 (マピオンの地図参照)
ココは分かりやすいし、大阪市の毛馬桜之宮公園内で、(大阪市大などの)艇庫があって、浮桟橋(ポンツーン)の使用もOKだと聞いて決めた。
私が着くと、すでに六合村の山雨海風氏はフェザークラフトの青いK1艇を組み始めていた。
左写真、9時に浮桟橋を拝借して出艇。
対岸の右手はOAPタワー。
大川沿いの桜紅葉がきれいだ。
右写真、チョットだけ上流側に漕ぐ。
前方は源八橋。左は帝国ホテル大阪。
左写真、源八橋の上流側にJR環状線の鉄橋があり、電車が渡っていった。
ココで戻って、いよいよ大川を下り始める。
右写真、桜ノ宮橋、通称は銀橋と呼ばれている。橋のアーチの真ん中にヒンジがある3ヒンジアーチだ。
上流側に新銀橋の細めのアーチが既に架かっていて、これから床版が付けられるトコロだった。
安藤忠雄の新銀橋コンセプト
昭和5年に架けられて以来、水の都大阪のシンボルとして、人々に親しまれてきた旧銀橋は大阪人の心の原風景の中にある。
この銀橋に隣接して新銀橋を建設する計画に際し考えたのは、新しい橋の登場によって、既存の銀橋の魅力もより引き立つ、
新旧が対となり、互いに刺激しあうような場所づくりである。
新銀橋の形状は、旧銀橋に倣いアーチ型とし、最高高さ、軸の方向など、様々な要素について、可能な限り旧銀橋の相似形となるよう計画する。
ただ、それをつくる技術については、あくまで最新の素材・工法を用いるので、新橋は旧橋と比べて、非常にスレンダーなものとなる。
それら新旧の橋が、対として並置されることで、現在と旧橋建設当時の技術の違い、その間にある時間的奥行きを表現することが出来るのではないかと考えた。
左は竣工後のイメージ写真。
新橋も相似形式のアーチにすることによって、確かに現銀橋との調和がとれているように思う。
左写真、下流側の旧銀橋の下から左岸を写す。
桜紅葉が広がっていて、大阪城の天守が画面右から3分に1の所に首を出している。
右写真、歩道橋の川崎橋。
左手は寝屋川。OBPや大阪城に繋がっている。
【土佐堀川・中之島】
左写真、中之島公園の先端に架かる天神橋。
右(北)は堂島川、左(南)は土佐堀川に分流する。
右写真、南側の土佐堀川に入りかけて上流を写す。
春には桜がきれいだろうナ。
左写真、大阪市役所。
右写真、市役所の上流側に見えた中之島公会堂。
左写真、前方は淀屋橋。ビジネス街に入る。
左には「かき広」の牡蠣船が係留されている。
右写真、淀屋橋は非常に低く、カヤックでも橋に引っ掛かりそうなくらいだ。
左写真、手前はフェスティバルホール。
山雨海風氏が昔よく通ったトコロだ。
右写真、左手の昭和橋へ進むと、木津川。
本日は、まず右手の安治川を下り、帰りに木津川を上ってくる。
【安治川】
左写真、大阪中央卸売市場。
右写真、右の土佐堀川を下ってきた。帰路は左手の堂島川を上る予定。
白いビルは中之島センタービル。
左写真、大阪中央卸売市場は広い。
右写真、JR環状線の電車が鉄橋を渡っていく。
【USJと海遊館】
左写真、前方は天保山大橋。
右手はUSJで、ホテルがいくつか見えている。
左手には海遊館の大観覧車が辛うじて見えるか?
右写真、USJのホテル前の船着場。
対岸の海遊館と結んでいる船に乗客が乗り込んでいた。
USJの敷地には上陸できそうなトコはなかった。
左写真、天保山大橋をくぐり対岸に進み、海遊館前へ。
右写真、海遊館になんとか上陸したいナと近づく。
左写真、きれいなトイレが見えたので、それを口実にガードマンに頼んで緊急上陸の許可をもらい、低い護岸に着艇した。
(上陸して撮影)
右写真、海遊館の右手には、大阪水上警察署があった。
税関の前を漕いで、南港ポートタウンとの間の水路を東進する。さすが大阪港だ。大型船が多く見える。
左写真、画面右端にはコンテナを満載した重そうな貨物船がゆっくり進んでいた。
右写真、前方は港大橋。
左写真、港大橋の下を観光船サンタマリア号がやってきた。
コロンブスがアメリカ大陸発見のときに使っていた船と同名で、
天保山のサンタマリア号は、コロンブスのサンタマリアの2倍の
大きさで復元されているとのこと。
【昼食休憩】
左写真の後に写っている古いポンツーンに上陸し、昼飯を食って十分に休憩した。
ビールに泡盛、ラーメンに握り飯。
小春日を浴びて至福のひとときだった。
右写真の千歳橋を正面に見ながら昼飯を食った。優美な橋だが車はあまり通っていなかった。
(海遊館での緊急上陸を除くと、本日上がれたのはココだけだった。都心ではやはり着艇できる所は限られてしまう。)
【尻無川・大阪ドーム】
左写真、尻無川水門。
右写真、前方に大阪ドームが見えてきた。
左写真、このJR鉄橋は風格のあるゴッツイ鉄橋だ。
色も好きだ。
右写真、前方は大正橋。
手前に「大阪ドーム岩崎港」という船着場があって、カヤックにちょうどいいポンツーンも付いていた。
【木津川】
左写真、木津川から見た閘門式の道頓堀川水門。
右写真、東側から見た大阪ドーム。
その後、ひたすら木津川を北上。
引潮でもあったので、川の遡りはちょっとシンドかった。くぐった橋の数も多かったナァ。
【堂島川・中之島】
左写真、中之島に戻って、堂島川から見た大阪国際会議場。さすがにでっかい建物だ。画面の下の水面に山雨海風氏のカヤックが写っているのだが。
右写真、大阪市役所。
左写真、大江橋から小さな子供を含む6人の方が手を振ってくれて、
「ガンバッテー」と声を掛けてくれた。
橋をくぐると、また後から声がして手を振ってくれた。
そういえば、今日は、声を掛けてくれたオッちゃん、ちょっとだけ会話をしたお姉さん、
携帯で写真を撮ってくれた女の子、手を振ってくれた子供、そうそう犬まで手を振ってくれたっけ。
気さくな出会いが何回もあったナァ。
【ゴール・バラ園】
中之島公園のバラ園のトコロの護岸が(潮位にもよるのだろうが、)ちょうどカヤックを着けるのにイイ高さだった。
15時半頃にココに着艇し、公園内で快適にパッキングを完了。
難波橋を渡るとすぐにコンビニがあり、舟は宅配便で送った。
身軽な二人に京橋は近かった。