チョットずつ奥の細道 e−3        大石田から月山へ その3


       月山8合目から頂上、湯殿山まで

                                                2012年8月1日(水)


  次のGPS軌跡の緑線は、羽黒山参籠所から湯殿山参籠所までの本日の全行程を示している。
  ただし、羽黒山頂から月山3合目(剣ケ峰の麓あたり)までは、バス。

  

  下の軌跡mapは、本日の月山・湯殿山縦走コースの拡大図。
  剣ケ峰の南西の軌跡団子状態のトコロが”月山8合目”バス停前に位置する「弥陀ヶ原湿原木歩道コース」の散策軌跡である。




   

   左写真、前回と同様、鳥海山を斎館(羽黒山参籠所)の茶室「香嵐亭」から写す。今日もいい天気だ。         4:20

         右写真、朝日が樹間から上ってきた。       5:50

    

   左写真、羽黒山の三神合祭殿サンシンゴウサイデン。

      中写真、鐘楼と建治の大鐘(国の重要文化財)

         右写真、本殿前の御手洗池(銅鏡が埋納されていたので鏡池とも)にコウホネ(河骨)の小さな黄色い花が数輪見える。

   始発のバスで月山8合目に着く。まず、レストハウスでゆっくりし、蕎麦で腹ごしらえをする。弥陀ヶ原のパンフが置いてあった。
   気分が高揚していたのだろう、スケジュール外だが、弥陀ヶ原湿原木歩道コース」の魅力に取り憑かれた。リュックを預けて、湿原に向かう。
   以下、弥陀ヶ原湿原の花々。

    

   左写真、ハクサンフウロ 風露。    8:50

      中写真、いろんな雑草のような高山植物が一面に広がっている。

         右写真、キンコウカ(金光花)。

    

   左写真、タチギボウシ 立擬宝珠。 擬宝珠という名は蕾の形が宝珠ホウシュに似ているからの命名。茎がまっすぐ立っている擬宝珠。

      中写真、ニッコウキスゲ。

         右写真、モミジカラマツ。

    

   左写真、ニッコウキスゲ。日光黄菅。元気そうなユリ科の花だが、朝咲いて翌日の夕方にしぼむ二日花

      中写真、池の中の植物は、写真では分かり難いが、白い花を付けていた。

         右写真、ニッコウキスゲは明るい群落の花。


   

   左写真、オゼコウホネ(尾瀬河骨)だ。水面から首を伸ばして黄色い花がまだ咲いていてくれた。
        川などに生え、水中にある根茎が白く ゴツゴツして 骨のように見えるので ”河骨”。
        画面右端に、弥陀ヶ原を親切に案内して下さった老紳士が写っている。
         

      右写真、左写真の右手奥には大きな池があり、オゼコウホネが一杯のようだ。椅子に座った監視人が行く手を阻んでいた。

    

   左写真、ニッコウキスゲ。

      中写真、白い小さな花はワタスゲ。

         右写真、ワタスゲ。

    

   左写真、キンコウカ(金光花)

      中写真、ヨツバシオガマ 四ツ葉塩釜。

         右写真、タチギボウシ 立擬宝珠。



      レストハウスに戻って、コーヒタイム。荷物を受け取って、いよいよ”月山登山コース”に歩を進める。

              

   左写真、月山中ノ宮・御田ケ原参籠所まえの鳥居。(from工藤純平氏HP
       前方は『オモワシ山』1828m
       上述の弥陀ヶ原湿原木歩道コース」はココで左折した。(不親切な神官に教えてもらった。)

         右写真、木道を歩く。       10:30

   

   左写真、石の山路。ニッコウキスゲが迎えてくれる。

      中写真、緑の中に点点点とニッコウキスゲの黄。

         右写真、イワオトギリ 岩弟切。「和漢三才図会」に語源がある。

   

   左写真、ハクサンボウフ 白山防風。

      中写真、ナンブタカネアザミ。

         右写真、キンコウカ。

   

   左写真、ニッコウキスゲ。

      中写真、名前不明

         右写真、ハクサンボウフ。

   

   左写真、  10:35

      中写真、名前不明

         右写真、真ん中に鳥海山。振り返り振り返って、何度も、白雲がうまく途切れる瞬間を狙うが・・・


  

   左写真、中央に鳥海山。   頂上の雲が完全に途切れる時は無かった。    11:30
                      鳥海山の写真を撮りにだけ来ていた老人も、「早朝は雲がなかったが、駄目だ。帰る。」と言われていた。

         右写真、雪渓。

   

   左写真、ゴロゴロ石の道が続く。

      中写真、たたみ石。   12:15

         右写真、一面にハクサンイチゲ。

   

   左写真、ハクサンイチゲ。   (仏生池小屋の300m手前)

      中写真、仏生池小屋の前は花盛り。紫のハクサンフウロ、白いハクサンボウフ、黄色はトウゲブキだろう。向こうには雪渓の雪。                                 12:30

         右写真、小屋の前には石碑や墓石がある。ココまで運ぶのはさぞかし大変だったと思う。
               画面右の半分に割れた石碑には「九合目毒池」と彫られている。 周りには、ハクサンフウロ。

      仏生池小屋でカレーライスと山菜ラーメン。
      小屋の若きご主人・工藤純平氏にHPの「月山の天気予報」の礼を言い、暫し話し込む。

   

   左写真、「佛水池ブッスイイケ」「毒池ブスイケ」と呼んだ時代もあったが、今は「仏生池ブッショウイケ」と呼ぶそうな。
         注連縄を張ってあるのは、観光登山者が手を洗うのを防ぐためだと工藤氏は言っていた。        13:10
         画面奥の山は「オモワシ山」。   手前の薄紫の花はハクサンフウロ。

      中写真、”オモワシ山”付近から仏生池小屋を振り返る。

        ”行者返し”のエライ坂道をフーフー言うて登る。

         右写真、ココまで来ても斜面に、ニッコウキスゲ。

   

   左写真、月山山頂に向かって、木道を進む。  白のハクサンイチゲ、紫のタチギボウシ、黄色は?

      中写真、ガスが出てきた。

         右写真、月山神社にお参りする。15:00

   

   左写真、神社前から西側を写す。

      中写真、まずは前方の月山頂上小屋へ行く。ペットボトルの水を補給し、いよいよ、下り始める。

         右写真、石の坂道を降りる。前方にズッーと登山道が細く見える。

   

   左写真、月山を振り返る。

      中写真、昔の休憩用のベンチらしい。暫し休憩。

         右写真、石を敷き詰めた快適な登山道。これだけの石を持って来るのは大変だったろう。

       まもなく、牛首の道標を通過。 16:13


   

   左写真、雪渓を通過。

      中写真、石の上にカエルが居た。

         右写真、カメラを近づけて何回もシャッターを切ったが、動じなかった。

   

   左写真、ハクサンイチゲ。向こうには雪渓。

      中写真、登山道は続く。前方のにT字路(金姥)は右に進む

         右写真、金姥の道標。                             1645

   

   左写真、タテヤマウツボグサ。

      どんどん下る。

      中写真、モミジカラマツ。

         右写真、月山を振り返る。                 17:37

    

   左写真、流れに出る。月山からの流れが合流している。  勿体ないが、顔を洗う。

      中写真、名前不明

         右写真、合流点のすぐ下。小さな滝の水は透き通って冷たい。浄土の華の如くに、モミジカラマツ
             時間がないのは分かっているが、感激して、写す。              17:50

    

   左写真、コイワカガミ。

      中写真、水気が全くない山腹に水芭蕉が群生してくれた。

         右写真、どうだ、この水芭蕉。   18:00

    

   左写真、イワハゼ。

      中写真、装束場の道標。   18:10

         右写真、ココから鉄梯子。コレが延々と続くのだ。

      月光坂を下って、湯殿山神社に無事、到着。よかったナァ。
      湯殿山参籠所に宿泊。
      翌朝、再び、湯殿山神社に正式参拝した。

                                 湯殿山神社、山形市へ       


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【付録】

1)昭文社の山と高原地図8「鳥海山・月山」(1:50,000、2010年版)をコピーさせていただいた。







2))出羽國三山図 from 「奥の細道の旅ハンドブック・改訂版」、久富哲雄、、三省堂、2002年


        

     

   


                                                                 以上