B.交野山麓を走るメインコース     


【植物園・日の出橋】            

  延べ距離   区間距離
  ( 起 点 )   0.4 km





写真は植物園の正面ゲート。2001年春にこのようにリニューアルされた。


【京阪電車・私市駅】

  延べ距離   区間距離
  0.4 km   0.5 km





京阪電車・私市(キサイチ)駅の正面左手の道を進み、右に竹藪を見ながら急坂を下りる。(帰りはこの坂が一番きつい。)

ここからは山に沿った集落の最も山側のルートを探して走る。細い道を上ったり下ったり曲がったり、自転車は便利だ。



【京阪の線路を越える百重ケ原橋】

  延べ距離   区間距離
  0.9 km   0.5 km





百重(モモ)ケ原橋のたもとに、交野市・自然環境保全・指定樹木になっているケヤキの老大木が茂っている。
この辺りからいい感じの田園風景が広がってくる。


「獅子窟寺ハイキングコース」へは、天田神社の手前の道を登っていく。

【天田神社】

  延べ距離   区間距離
  1.4 km   0.4 km





甘い(おいしい)米がとれる田の神を祀って建てられた甘田の宮が、天田神社の起源。
天田神社は私市、森地区の氏神さんで、2001年の節分の日に通りがかると、拝殿の入口の柵が取られていて、ご近所の氏子十数人が神主さんにお祓いをしてもらっていた。
帰りにはまた柵がはめられていた。







「傍示の里ハイキングコース」は、天田神社を抜けて真っ直ぐ山に上がっていく。

【酒屋・半左衛門】

  延べ距離   区間距離
  1.8 km   1.0 km





天野川の清流に恵まれ良質の交野米がとれるので、江戸時代、この地域には多くの造り酒屋があった。
そのうちの1軒が、「酒半」酒屋半左衛門である。

「酒半」の仕込み水は今も蔵の裏山、清水が谷の湧き水と伏流水をパイプラインで引き込んでいるそうな。
直営の土蔵の酒屋がたまたま本コース上にあるが、飲酒運転になるので未だ入っていない。
酒蔵コンサートも定期的に開かれていて、1度ゆっくり寄ってみたいと思っている。
右写真は、酒半の屋敷門、正面の母屋に大きな暖簾が掛かっている。
 (宣伝 : 全国新酒鑑評会で何回か金賞を受賞)

【メモ】 大坂・堂島の取引所において、河内米のうち「交野米」は別格扱いされ、相場も高かった。
なお、酒半のあった森村は、相模国小田原藩主・大久保家の領地であった。

以上、酒半(大門酒造)の資料を参考にした。
  酒半(大門酒造)


「かいがけの道ハイキングコース」は、広い道に出て最初の四つ辻(天野川の支流の小さな前川が流れている)を右に上がっていく。

【創価学園】

  延べ距離   区間距離
  2.8 km   1.5 km





関西創価中学・高校があり、下校時間帯には生徒さんの行儀のよい列によく出会う。



この辺り(交野山の扇状地)にはブドウ園が広がっている。
ブドウの新緑もなかなかきれいだ。5月末に実がつきだすとネットが張られて、残念ながら少し遮られる。

左は新緑のブドウ畑、右は神宮寺ぶどう(デラウェア)のアップの写真(6/3)。
1週間後には、ブドウの房一つ一つに白色の傘紙(陣笠)がかけられていた。
このカバーは、雨除けと雀防止のためとか。雨がかかるとその水が房の軸から吸収されて上の方の房に水分が多くなり破裂する。
雀は垂れ下がった房の上の軸に留まってブドウを食べる。
雀はビニールハウスの隙間からでもブドウを食べに来るので、雨のかからないハウスでもカバーは必要。(田中農園談)

7月に入ると、色づき、熟してくる(左下)。




7、8月のシーズンには、とれたてのブドウを農家の方が道端で売ってくれる。買い求めて、喉を潤すのがこの時期の交野サイクリングの楽しみである。

2001年6月24日(日)梅雨の晴れ間にもう、ブドウが売られていた。
早速、帰路に買い求めた。
品種はここで一般的なデラウェアで、ハウスのビニールを2重にして(石油は使わず)栽培したとのこと。
葡萄色になってからしばらくおいて糖度が増え甘くなってから収穫するとのこと。さすが甘かった。
ブドウも過剰栽培で、出荷期間を長くするとか何か工夫をしなければやっていけないと言われていた。

7月に入ると、普通の(1重の)ビニールハウスのぶどうの出荷が始まる。
下旬には露地物が出回る。

アップの日付入り写真は、ロードに面した露地物のぶどうである。








「石仏の道ハイキングコース」は、分かりにくいが、主要地方道枚方・大和郡山線の次の小さな小さな四つ辻を右折し、山に入っていく。

ロードは幅員3〜6mでJRに平行に走っている。
森南、寺、神宮寺の集落を抜けて東倉治に入ると、T字路。これを右折して山側に進み、源氏の滝に向かう。


【メモ】 交野山・観音岩
交野のシンボルである交野山(コウノサン)は、メインロードのこの辺り右手、真上にある。
この地方の先祖が、古くから神の宿る山として崇め、毎朝、山から昇る太陽に一日の無事を祈った。
標高344Mの山頂には、「観音岩」といわれる一辺が約15mもある大岩があり、その側面には聖観音の梵字(ぼんじ)が彫られていて、倉治の祖先が交野山を拝むと観音様にも合掌できるように配置されたとのこと。
右写真の中央右が交野山で、わかりにくいが観音岩も写っている。

山頂に近い南斜面に点々とある寺院跡は、開元寺(天平以前からの寺で、鎌倉時代に麓から山頂に移された)の跡だと言われている。
開元寺のトコロの滝なので、元寺滝と名付けられ、次の「源氏の滝」となった由。


【源氏の滝】

  延べ距離   区間距離
  4.3 km   0.7 km





山腹の白旗池を源流とする、高さ18mの滝。
源氏の滝は、古くから交野の山中で修行する修験者の信仰対象であり、この滝で打たれて身を清めた。
私も昨秋の夕刻、両親と息子の修行者が白装束に身を包んで、滝や大岩などにロウソクを灯し、次に塩を滝にふり撒き、お祈りした後、代わる代わるそれぞれのパターンで滝に打たれるのを数回目撃している。


滝の手前左手の石段を登ると、源氏の滝不動明王の六角堂(写真)がある。

コースに戻り、ちょっときつい上り坂を漕いで、T字路を左折する。
(まっすぐ東へ登っていくと、交野カントリーゴルフ場への私道。)



【関西電力・枚方変電所】

  延べ距離   区間距離
  5.0 km   0.8 km






そもそも電気が発電機でつくられた時の電圧は、6千〜2万2千ボルト程度の低いもので、この電圧で送電するとロスが大きい。
そこで発電所にある変圧器で、50万ボルトや27.5万ボルトの高電圧にしてから送電線にのせて変電所に送る。
変電所はこの高電圧の電気を工場や家庭で使える電圧に下げる役割を受け持っている。
枚方変電所は昭和27年に完成した、日本初の27万ボルト超高圧変電所だそうで、今では、黒四などの水力発電所、美浜や高浜・大飯の原子力発電所、多奈川第二火力発電所の電気を受け、中継して、大阪府北東部や京都府南部に送電している。



【大阪府警察学校】

  延べ距離   区間距離
  5.8 km   0.7 km





関電の枚方変電所を左に見てさらに北進すると、大阪府警察学校だ。若い警察官が正門前でいつも門番に立っている。


【津田くにみ坂ニュータウン】

  延べ距離   区間距離
  6.5 km   1.5 km





警察学校の前で右折し、交野市域を出て、枚方市域の北東部へ進めば、大阪府住宅供給公社が京阪奈学研都市に開発を進めている「津田くにみ坂」ニュータウンの南西隅調整池(右の完成予想図の右下)に出る。
このニュータウンは、総戸数1000戸、人口3000人の街を目指して整備が進められている。

標高約300mの国見山の山頂からは、笠置の山並み、比良・比叡の山々、遠くは六甲山や大阪湾まで眺望でき、1490年に津田正信がこの地に津田城を築いたそうな。
その国見山は(枚方の新旧の地図を見比べると、)どうやら津田サイエンスヒルズ(右図の上段)の造成で切り取られたようだ。

右図の中央を左右に走っているのは、掘割方式で建設される予定の第2京阪道路である。
2000年に初めてここにサイクリングでやって来た時に、くにみ坂の東側の敷地(第2京阪の用地)で大規模な発掘調査をしていたが、それは津田城の跡が見つかったからとのことだった。






【津田サイエンスヒルズ】

  延べ距離   区間距離
  8.0 km   ( 終 点 )





京阪奈学研都市の大阪府部分の研究施設は、枚方市の津田サイエンスヒルズにある。
先の予想図の右上に斜めに細長い建物が見えるが、これが大阪大学大学院自由電子レーザー研究所。
その下の細長くて端に円形の塔屋をもつツインの建物はイオン工学研究センター(右写真の上に写っている)。
現在できている研究施設はこの2つ。
両者の間にあるレストラン・くにみからの眺めは素晴らしいが、休日は閉まっている。前述の津田城からもこのようであったのではと想像される。

完成予想図の第2京阪道路をまたぐ陸橋部分は今は道路になっていて、下側の「くにみ坂ニュータウン」から「サイエンスヒルズ」に上っていくことができる。